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- コラム
- 2025.09.24
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通販でのし紙を導入する際の注意点:品質・システム・運用面で徹底解説!

贈答品やギフト販売を行う通販事業者にとって、「のし紙」の対応は避けて通れないテーマです。「のし紙」は贈る側の気持ちを形にし、受け取る側に丁寧さと心遣いを伝えることのできる日本独自の文化的ツールです。
しかし、のし紙を通販に導入する際には品質・システム面での実装・現場運用 の3つの観点で注意が必要です。
今回は通販で”のし紙”を導入する際に押さえておくべき重要なポイントを徹底解説します。
品質での注意点:顧客が求めるのし紙の種類
購入者がのし紙をつける時、その商品は送り先への感謝や祝意を伝える大切な贈り物です。受け取る方に不快感を与えることは決してあってはならず、商品を販売しのし紙サービスを提供する事業者としては、品質面において細心の注意を払う必要があります。
- のし紙の種類
・慶事(結婚、出産、入学等)、弔事(香典、供物等)それぞれに細かなマナーがある
・水引の種類・色、のしマークの要否など、すべてを揃えると相当な種類が必要
・最低限、一般的な「蝶結び」「結び切り」「弔事用」は用意が必要 - 名入れ
・送り主の名前を記載するサービスですが、特に法人のお客様では記載方法に細かな指定をいただくケースがある
・大量注文の際には、事前にのし紙のデータを送ってほしいという依頼が入るケースもある
・本来は毛筆で書くものですが、通販では印刷対応が一般的
・印刷であることを事前に明記するか、白紙ののし紙を添付してお客様側で記載いただく選択肢も検討 - 紙と印刷
・大量注文に対応するため、プリンターでの印刷を前提とした運用が必要
・用紙は一般的なコピー用紙より、和紙調の質感があるものを選択する事業者が多い
・レーザープリンター、インクジェットプリンターそれぞれの特性に適した用紙選択が重要
・コスト面を考慮する場合は、のしデザインがあらかじめ印刷された用紙に名入れのみ印刷する方法も効果的 - 内のし、外のし
・生産工程で包装まで完了させる場合、内のしへの対応が困難なケースがある
・包装無しの商品を扱い、のし対応時のみ包装する場合は、内のし、外のしの選択をお客様が確認できるシステム構築が必要
システム面での注意点:スムーズな設定と出力、データ連携
のし紙対応をシステムで行う際には、以下のような要件が重要になります。
- 受注画面での選択機能
・「内のし」「外のし」などの選択肢を顧客が入力できるフォーム設計が必要
・プレビュー表示や入力チェック機能で誤入力を防止 - 出力の柔軟性
・フォントサイズや位置の微調整ができないと、見栄えが崩れるケースがある
※PowerPoint出力に対応していると現場で調整しやすい - 受注データとの連携
・のし紙情報を受注データに紐づけて一元管理
・倉庫・出荷指示との連携で貼り間違いを防止 - 在庫・物流との連携
・のし紙・ラッピング資材自体の在庫管理もシステム上で連動させ、欠品リスクを防止
運用での注意点:顧客対応、品質管理
システムが整っても、実際の運用でトラブルが起きることがあります。現場での運用をスムーズにするためには、以下の体制づくりが不可欠です。
- 社内マニュアルの整備
・用途別のし紙対応ルール(表書き・水引・貼付位置など)
・クレーム対応フロー(誤表記・貼り忘れなど) - スタッフ教育
・のし紙の意味やマナーを理解した対応ができるよう研修実施
・顧客からの問い合わせ対応力を強化 - 品質管理とチェック体制
・出荷前のダブルチェック体制
・のし紙貼付後の写真記録や履歴管理
万全の準備で“のし紙”サービスを成功させよう!
通販における「のし紙」対応は、単なる付加サービスではなく 顧客体験を高め、ブランド価値を守る重要な要素です。
品質リスクを避けつつ、システムで正しく仕組み化し、運用で安定させることで、繁忙期でも安心して提供できます。
「のし対応まで含めてシステムに組み込みたい」 とお考えの方は、ぜひご相談ください。
御社の現場に合わせた最適な通販システムをご提案いたします。